皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

症例解説(外科)

瞼の裏側1~2箇所を細いナイロン糸で留め、眼瞼下垂を修正する方法です。縫合部位の一部分を1~2mmほど切開し、糸で筋肉を留めます。 切開部分は小さいため縫合の必要はありません。また、表面に糸が出ず、傷痕が残る心配もありません。 二重形成と一緒にされる方が多く、二重手技によりますが瞼表面で埋没します。糸は細いため目立たず傷跡も目立ちません。

眼瞼下垂治療の「切らない眼瞼下垂治療」について詳しく解説します。

眼瞼下垂

加齢性(後天性)眼瞼下垂症は、男性女性問わず、加齢により起こります。

  • だんだん目の開きが悪くなってきた。
  • 眠そうにみえる。
  • 目を開けるときに眉毛を挙げる癖がある。
  • まつ毛と眉毛の距離が広い。
  • 目の上がくぼんでいる。
  • 肩こりがある。

このような症状がある時、眼瞼下垂の可能性があります。

また、眼瞼下垂とまでは診断されないが、より黒目を大きくしたい場合にも同様の治療で効果があります。

いくつかのパターンをお示しします。

「切らない眼瞼下垂治療」の症例

右目が開きすぎ、左目が眼瞼下垂の症例

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

左目の眼瞼下垂と右目が開きすぎの状態です。
左目のみ「切らない眼瞼下垂治療」を行っています。
ヘリングの法則により、治療をしていない右目は自然に下がり左右バランスが良くなっています。

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

元々スッキリした目元の方は、治療直後からあまり腫れません。

二重幅に差のある両目の眼瞼下垂の症例

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

元々、二重瞼であった方が、加齢とともに眼瞼下垂が進行し、皮膚のたるみが加わるとこのような状態になります。
下段は、「治療直後」の状態です。左右とも、二重幅を調整し、眼瞼下垂の修正を行っています。上まぶたの凹みも改善しています。

目の開きが重くなってきたが、二重瞼にはしたくない症例

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

二重瞼は希望されず、目の開きだけを改善しています。
腫れぼったい皮膚はそのまま残りますので切除した方が良いですが、安易に二重瞼を作成すると、不自然な目元になる可能性が高いです。
私が、自然な目元を作成するのであれば、眉毛の下の皮膚を切除します。

眼瞼下垂と腫れぼったい脂肪があり、狭い平行型二重を作成した症例

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

生まれつきの軽度の眼瞼下垂に加え、目の上の腫れぼったい脂肪がある状態でした。
眼瞼下垂の修正と、脂肪の除去、狭い平行型の二重治療を同時に行っています。

皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について
皮膚を切らずに直後から自然に目が開く【切らない眼瞼下垂】治療について

治療前

  • 眉毛を上げる癖があり、おでこが狭い(黄色矢印)
  • 目の上の脂肪が多く、眉毛とまつ毛の距離がある(オレンジ色の○)
  • 目の開きが悪い(白矢印)

治療後

  • 眉毛を上げる癖がなくなり、おでこが広い(黄色矢印)
  • 目の上の脂肪が減り、眉毛とまつ毛の距離が縮まる(オレンジ色の○)
  • 目の開きが良くなる(白矢印)

と変化しています。

このように、綺麗な目元を作るのにもこの治療は行います。

切らない眼瞼下垂の治療について

  • 眼瞼下垂は治療前の診察と、治療手技、デザインが重要です。眼瞼下垂でもないのに、眼瞼下垂と診断され、不必要な治療を受けたり、逆に眼瞼下垂を見落として二重治療を行って眠そうな目になることがありますので注意が必要です。
  • 切る治療、切らない治療、また二重治療を同時に行うかどうかは状態やご希望に応じて使い分けています。
    • 一重から二重になりたくない場合
    • 二重の幅が広くなりたくない場合
    • 切開を希望しない場合
    • 上まぶたのくぼみを同時に改善したい場合
    • できるだけダウンタイムを減らしたい場合
    • 一度切開の眼瞼下垂治療を行った後の開きの左右差の調整をしたい場合
    に適しています。
  • 治療後は、傷跡が針穴だけで腫れが少なく、ダウンタイムが短いです。

合併症、副作用、リスク(カッコ内は私の経験)

  • 皮下出血(ほぼありません。)
  • 腫れ(治療後から2、3日起こります。)
  • 目元のゴロゴロ感、つっぱり感(しばらく起こりますが、必ず治ります。)
  • 目やに(数日出ることがあります。)
  • 左右差(できるだけ起こらないよう注意して行います。元々の左右差がある場合は、左右の差を調整して行います。)
  • 眼瞼痙攣(経験はありませんが、可能性があるため起った場合は元に戻します。)

その他詳しい内容(その他の症例写真、ダウンタイム、料金など)

眼瞼下垂をご覧ください。

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