【エムスカルプト emsculpt】の臨床研究を発表した論文を紹介します。
エムスカルプトの臨床研究や論文
エムスカルプトの臨床研究は腹部で5つ、臀部で2つ行われており、論文として公表されています。
- 腹部
- 脂肪の組織学&サンプル
- 超音波による皮下脂肪の減少
- CTによる脂肪&筋肉への同時効果
- MRIによる筋肉&脂肪への同時効果
- 多施設研究でのウエスト腹囲減少検査
- 臀部
- 非侵襲的臀部のリフトアップについて
- 非侵襲的臀部の増強およびリフトアップのためのHIFEMの有効性
こちらのページによると、エムスカルプトはMotiva(シリコンバッグ豊胸術)と共に、2018年に最も調査・研究された新しい治療ブランドのようです。
世界的に注目されているエムスカルプトですが、本日は、【腹部】「超音波による皮下脂肪の減少」の論文を解説します。
以前のブログでも簡単に説明していますのでご参考に。
論文について
- 原題
- Ultrasound Assessment of Subcutaneous Abdominal Fat Thickness After Treatments With a High-Intensity Focused Electromagnetic Field Device: A Multicenter Study
- 著者
- Katz, Bruce MD; Bard, Robert MD; Goldfarb, Richard MD; Shiloh, Aaron MD; Kenolova, Dilyana MD
- 掲載
- Dermatologic Surgery: December 2019 – Volume 45 – Issue 12 – p 1542-1548
こちらで英文が参照できます。
論文の要旨
Ultrasound Assessment of Subcutaneous Abdominal Fat Thickness After Treatments With a High-Intensity Focused Electromagnetic Field Device: A Multicenter Study
- BACKGROUND
- High-intensity focused electromagnetic (HIFEM) technology is intended for muscle toning, firming, and strengthening.
- OBJECTIVE
- The goal of this study is to quantify the effect of HIFEM treatments on subcutaneous fat.
- MATERIALS AND METHODS
- A total of 33 patients participated in the study. Each subject underwent 4 treatments on the abdomen with the HIFEM device. Ultrasound images were obtained measuring the thickness of the subcutaneous fat from 4 standardized measurement points. Ultrasound images were taken before treatment and at 1-month and 3-month follow-up visits. Photographs were captured using both 2D and 3D cameras. Weight measurements were taken, as well as surveys assessing both patient comfort, satisfaction, and adverse events.
- RESULTS
- A significant reduction in the subcutaneous fat thickness across the abdomen was observed, averaging 19.0%/4.47 ± 3.23 mm (p < .01) at 1 month after treatment and 23.3%/5.78 ± 4.07 mm 3 months after treatment. At 1 month, the most significant reduction in subcutaneous fat was measured subumbilically (26.6%/6.25 ± 4.70 mm; p < .01) and epiumbilically (21.6%/5.08 ± 3.69 mm; p < .01). No discomfort was reported, and 91% of study participants were satisfied with their result.
- CONCLUSION
- Based on the ultrasonographic and photographic observations, the authors conclude that the application of an HIFEM field is an effective option for the noninvasive treatment of subcutaneous fat.
- 背景
- 高密度焦点式電磁(HIFEM)技術は筋肉の引き締まり及び強化を目的とする。
- 目的
- 本研究の目的は皮下脂肪におけるHIFEM治療の効果を定量化することである。
- 対象と方法
- 本研究には計33名の被験者が参加した。各被験者はHIFEM装置で腹部の治療を4回受けた。超音波画像は4か所の標準化した測定箇所から皮下脂肪厚を測定し入手した。超音波画像は治療前、1か月後、および3か月後のフォローアップ来院時に撮影された。写真は2Dおよび3Dカメラの両方を使用して撮影された。さらに、体重測定及び被験者の快適さ、満足度、有害事象を評価する調査が実施された。
- 結果
- 腹部全体の皮下脂肪厚における有意な減少が確認された。治療1か月後に平均19.0%/4.47±3.23 mm (p < .01)の減少、治療3か月後に23.3%/5.78±4.07 mmの減少が観察された。治療1か月後の時点では、皮下脂肪の最も有意な減少が臍下 (26.6%/6.25±4.70 mm; p < .01)及び臍上(21.6%/5.08±3.69 mm; p < .01)で測定された。不快感を訴える報告は一切なく、研究に参加した被験者の91%が結果に満足した。
- 結論
- 超音波および画像観察に基づき、著者らはHIFEMの使用は皮下脂肪の非侵襲的治療に有効的な選択肢であると結論付けている。
論文のデータ
測定ポイントは上図の4点です。
被験者33名の治療1ヶ月後での平均脂肪減少についてです。
33名の患者の内25名(76%)で10%以上の脂肪の平均減少が確認されています。
上の表は、3ヶ月後のフォローアップに来院した21名の脂肪減少のデータです。
脂肪の厚さが18.2%~30.8%の範囲でさらに減少しています。
脂肪の厚さが増加した患者さんはいませんでした。
論文の症例写真
患者さんの症例が掲載されています。
24歳女性
- 臍下の脂肪厚を示す超音波画像。
白線は脂肪層を表し、黄線は筋肉層を表しています。
脂肪厚はベースライン時の31mmから1か月後のフォローアップ時に21mm、3か月後のフォローアップ時に 20mmまで合計10mm(32%)減少しています。 - 画像はベースライン時(左)、治療1か月後(中央)、治療3か月後(右)に撮影されています。
- 3D画像はベースライン時および1か月後のフォローアップ時に撮影されています。
腹部における脂肪量の変化が右に示されています。色が濃くなるほど脂肪が減っています。
被験者への調査結果
満足度のアンケートです。
全体として、33名の患者の内30名(91%)が結果に満足又は非常に満足している、 2名(6%)が満足度についてどちらとも言えない、 1名(3%)が不満でした。
全患者において、治療は患者にとって非常に快適であることが明らでした。
治療の翌日に軽い筋肉痛や筋肉疲労の他に有害事象は記録または観察されませんでした。
論文の結論
この論文では、
超音波観測に基づいて、著者らはHIFEMの適用が 皮下脂肪厚の非侵襲的減少に対して、独自の安全かつ効果的な代替法であると結論付けている。
Ultrasound Assessment of Subcutaneous Abdominal Fat Thickness After Treatments With a High-Intensity Focused Electromagnetic Field Device: A Multicenter Study
とまとめられています。
まとめ
エムスカルプトについての論文を1つ紹介しました。
1ヶ月後に19%、3ヶ月後に23%の脂肪減少、91%の満足度という結果が出ており、安全性にも問題なかったとのことです。
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セイコメディカルビューティクリニック 曽山浩輔